留学生のための読解トレーニング

読む力がアップする15のポイント

本書は、日本語の文章が正しく理解できるようになることを目指す本です。
15課で構成されており、それぞれの課に、読解ストラテジー、つまり日本語の文章を読む技術が紹介されています。
読解ストラテジーは、大きく４つに分かれています。

「１文を理解するストラテジー」（第１部：第１課～第４課）

中級に入ったばかりの学習者が初めに難しいと感じるのが、長くて複雑な１文です。
文法は、すでに初級で習っているのですが、文が長いとその文法をどのように使ってよいか迷ってしまうのです。
第１部では、長くて複雑な１文をしっかり理解するトレーニングを行います。

「文の連続を理解するストラテジー」（第２部：第５課～第７課）

今読んでいる文は、話題によって前後の文とつながっており、そのつながりは、指示詞、省略、関連語句によって示されます。
第２部では、話題のつながりを示す表現に注目して、連続する文を正しく理解するトレーニングを行います。

「文章の展開を理解するストラテジー」（第３部：第８課～第11課）

文の初めや終わりに出てくる、文章の展開を示す表現は、読者の理解を助けるために置かれているものです。
第３部では、そうした表現に着目して、文章の構造と、筆者の言いたいことを　鋭く見向くトレーニングを行います。

「知識を使って理解するストラテジー」（第４部：第12課～第15課）

文法や語彙が難しい文章でも、読者がその文章の内容や構造についての知識があれば、理解は易しくなるものです。
第４部では、読者の持っている知識を用いて、文章の理解をスムーズにするトレーニングを行います。
（本書「はじめに」より）

留学生のための読解トレーニング～読む力がアップする15のポイント～
編者石黒圭(編著)
著者熊田道子、筒井千絵、Olga Pokrovska、山田裕美子
発刊日 2011年05月
出版社凡人社
定価 1,980 円（本体 1,800 円）

「まずは挑戦」「基本問題」「発展問題」の文章を読むときに参考になる語彙リストとその翻訳です。
旧日本語能力試験出題基準の１級以上の語彙を中心にまとめてあります。